St. Anton Trio CH-5430 WETTINGEN  
 


ホスピス

戻る

 

ホスピスって何?

聖アントントリオが
ホスピスケアに関心を持つきっかけになったのは、トリオの友人のお母さんである広島に住む70歳の女性とのつながりがあったためです。広島のお宅へ泊まったり、スイスへ尋ねてみえたりと以前から交流を持っていました。
しかし、その女性は、末期ガンといういまだ現代医学でも治療の施しようのない病に倒れ昇天されました。残念な事に、まだ広島に建設されていないホスピス医療に思いを残したまま・・・・。

1998年6月
大腸の末期ガンのため病院で亡くなったその女性は、医者から、手術は不可能 後3ヶ月の命と宣告されました。 結果的には 病院での痛み止めの投与しか治療法はなく、残された3ケ月をベッドに縛られ動く事もできず、点滴の栄養剤で残された命を苦しく生きるしかありませんでした。

AG しかし、彼女は入院中 外泊を取って家に帰って行きました。 家に帰った彼女は、パジャマを 好みの洋服に着替え、気分のいい日は庭を歩いたり、病院では食べられなかった 好物の天ぷらやお刺身を食べました。 残されたわずかな時間、自分の住みなれた家に帰り自分らしい生活をし、迫りくる恐ろしい不安からひととき逃れられ 精神を落ち着かせる事ができました。 これは大きな喜びでもあり驚きでした。 このような事ができたのも彼女の心のケアに当たってくれた一人の看護師さんがいたからこそでした。

この心のケア−
にあたってくれた方が、いま 広島で活動を続けている「広島・ホスピスケア−をすすめる会」の 代表者 石口房子さん だったのです。 病院にいながら何の治療法もなく、ただ痛み止めと栄養剤で延命されていく身体に生きる喜びはありません。 “病気を苦に自殺“と言う記事はあとを絶ちません。 心のケア−で 安らかに生きられるのです。

ホスピスケア−は
主に、末期ガン等で余命が約3−6ヶ月以内と医師から診断された患者さんに、ガンからくる身体や心の痛みを和らげ、残された時間を有意義に過ごせるよう温かいケアを提供していくものです。延命だけの入院と違い、人として自分らしく最後まで生活していかれるよう、医師、看護師、栄養士、心理療法士、宗教家、ボランテイア等が必要に応じて その人に合ったケアをしていきます。 一般病院では受ける事のできないケアが受けられます。

ホスピスケアを
希望する人のために、ホスピス施設はますます全国で必要になってきます。 本格的なホスピスは1870年代にアイルランドで始まり、1905年にはロンドンに「聖ジョセフ、ホスピス」が創設され近代ホスピスの基礎となりました。

ホスピスが
日本で最初にできたのは、1981年静岡県の聖隷三方原病院でした。 その頃は厚生省に承認基準が設けられていましたが、今ではもっと簡単に全国に普及しやすいよう 各都道府県に承認が変わりました。 2003年1月に行なわれた統計によりますと、全国で124施設ベッド数は2372床と増えましたが人口の割合に少なくまだまだ充分とはいえません。市民、医療、行政が一体となったホスピスが早急に各都道府県にできる事を願っています。

聖アントントリオは
亡くなったその女性のホスピスへの思いを少しでも多くの方に伝えたく、また、日本のホスピス医療が浸透しますよう願いつつ演奏活動をしていきたいと思っております。音楽は、世界をつなぐ心の掛け橋と信じこれからもホスピスケアを希望される患者さんの為に心に響く音楽を演奏してまいりたいと考えております。